『
空ノ鐘の響く惑星で』の
渡瀬草一郎氏の新シリーズ。魔法の力を持った道具=魔導具を用いたハデなバトルなど『
空鐘』よりも
ライトノベルらしい内容だった。というかこの設定にこのストーリーって、下手な作家が使えば失笑を買いそうな設定の気が。この作者は『
空鐘』などで実績を上げているからおおむね受け入れられているようだけど。作中に出てくる神々の名前は、この作者の別のシリーズ『パラサイトムーン』と共通しているらしいけど、何か意味があるのか、それともただのファンサービスなのか。あとヒロインが
ヤンデレと聞いていたのだけど、ひょっとしてこれは幼いころ自分でも気づかないうちに魔族の洗礼を受けたとか、そんな設定じゃないかと予想してみる。まあ、わりと理性的に行動している部分も多かったし、気づかぬうちにすでに魔族になっているというより、どちらかというと今後フィノが魔族化するって展開の方がありそう。ベタな設定のベタなストーリーだったけど、多くの人に受け入れられやすいからこそ王道は王道足りうるわけで、こういう話も嫌いじゃないし、十分楽しめた。続きが楽しみ。