ナインの契約書 ―Public Enemy Number91―

ナインの契約書―Public Enemy Number91 (MF文庫J)

ナインの契約書―Public Enemy Number91 (MF文庫J)


第4回新人賞<佳作>受賞作!
契約をするか。悪魔と契約をする代償は、魂だ。


『九(いちじく)探偵事務所』。街中のボロビルに看板を掲げた一室に寛ぐのは、銀髪の美少女「九」と黒ずくめの男「一(にのまえ)」。ふたりは、一つだけ願いを叶える「契約」によって魂を狩る、悪魔だ。九と一は今日も錆びたドアを叩く“人間”を待っている。人々の業と狂気を待ち望んでいる……。「なーんてね。オレたち、人間の所業に興味津々な、諧謔を理解する、とてもいい悪魔だよね、九」「うるさい。お前はカラスだ、一。バカなカラス。バカラス。てかお前もう喋んな。喋んなきゃ死ぬのか。じゃあ死ね」「ひどい!」常世は真昼の夢であり、終わらない夜である――新進気鋭が堂々放つ、鮮烈な現代奇譚!


「【第九〇話】 プロローグとエピローグと -take two-」「【第一〇九話】 おわかれに向けて -jellyfish aquarium-」「【第一一九話】 僕のベティ・ブルー -lovers-」「【第八九話】 消失者 -take over-」「【第九一話】プロローグとエピローグと -retake-」収録。悪魔の少女「九」と、使い魔のカラス「一」に出会った人々の短編集。「九」と「一」が作品全体を通してのメインキャラだが、各話はそれぞれゲストキャラの視点から語られるという形式。話数表記はとんでいるが誤記にあらずとのこと。 
 感想