幽霊列車とこんぺい糖 メモリー・オブ・リガヤ

幽霊列車とこんぺい糖―メモリー・オブ・リガヤ (富士見ミステリー文庫)

幽霊列車とこんぺい糖―メモリー・オブ・リガヤ (富士見ミステリー文庫)

 どういうわけか富士見ミステリーではたまに良質の青春ものが出てきたりするのだけど、これもその系譜に連なる作品の一つですな。終盤がややあっさり目に思えたことと、出来れば作中の時期と同じ夏ごろに読みたかったのが少々惜しいが、ひさびさにこういう良質の青春ものを読めて満足。この作者は今までノーマークだったけど、他の作品もどんなものか興味が出てきた。それに雰囲気が似ているらしい『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』にも。『砂糖菓子〜』は評判になった作品なので今までも手にとってみたことはあるのだけど、鬱な内容らしいので避けてきたんだよなあ。この『幽霊列車〜』も重い要素はあるものの鬱にはならずにすんだけど『砂糖菓子〜』はどうだろう。