秘曲 笑傲江湖(一) 殺戮の序曲

秘曲 笑傲江湖〈1〉殺戮の序曲 金庸武侠小説集 (徳間文庫)

秘曲 笑傲江湖〈1〉殺戮の序曲 金庸武侠小説集 (徳間文庫)

 いつもに増してどこぞの流派のだれだれという登場人物数がやたらと多くて少々読みづらかったけど、あいかわらず面白い。いちおう令狐冲が主人公のはずだけど、はじめは林平之が主人公っぽい描かれ方だったし、実際主人公にふさわしいドラマも背負っているしで、今後の林平之の行く末も気になるところ。令狐冲は今回はこの作者のいつもの主人公のようにすごい武術で敵を圧倒するのではなく、知恵で上手く窮地を乗り切ったのが良かった。でもこのまま小細工だけで渡っていくのは苦しそうなので、早く力をつけてほしい気も。