インシテミル

インシテミル

インシテミル

 なんだ、こんなもんか……というのが読み終わった直後の正直な第一印象。途中までは楽しめたのだけど、最後のはたいした盛り上がりもなく普通に終わってしまって残念。前作『ボルトネック』は最後の絶望っぷりが凄まじくて良かったのになあ。暗鬼館という特殊な建物に十二人の人物が閉じ込められて、というと新本格っぽく思えるけど、特殊なルールがあったりそれぞれ疑心暗鬼に陥ったりで、どちらかというと『バトル・ロワイアル』とか『クリムゾンの迷宮』とか『扉の外』に近い雰囲気だった。