きつねのはなし

きつねのはなし (新潮文庫)

きつねのはなし (新潮文庫)


「知り合いから妙なケモノをもらってね」籠の中で何かが身じろぎする気配がした。古道具店の主から風呂敷包みを託された青年が訪れた、奇妙な屋敷。彼はそこで魔に魅入られたのか(表題作)。通夜の後、男たちの酒宴が始まった。やがて先代より預かったという“家宝”を持った女が現れて(「水神」)。闇に蟠るもの、おまえの名は? 底知れぬ謎を秘めた古都を舞台に描く、漆黒の作品集。
「きつねのはなし」「果実の中の龍」「魔」「水神」収録。『宵山万華鏡』と同じ系統の作品で(というか、こちらの方が出たのは先だけど)この作品も好みに合わず微妙だった。
 感想