迷宮街クロニクル (2) 散る花の残すもの

迷宮街クロニクル2 散る花の残すもの (GA文庫)

迷宮街クロニクル2 散る花の残すもの (GA文庫)


死と隣り合わせの街。
儚く幸せな日常。

『ノーモアクリスマス!』 この世で最も生と死を隔てる壁が薄い場所・迷宮街。そんな迷宮街にも、クリスマスはやってくる。
 ひとえに探索者は外の住人よりも派手にイベントを楽しむ。ツナギをクリスマスカラーにしてみたり、「ノーモアクリスマス」と書かれたプラカードを持ってデモ行進をしてみたり。ただ、クリスマスの福音は、探索者に等しく届くわけではない。

 死亡率14%のゴールドラッシュ。今日も様々な人間が、様々な理由で迷宮街を出ていく。ある者は幸せに、ある者は無言で。
 書き下ろし短編「祭典の前夜祭」も収録した、現代のガリンペイロ達の物語、第二弾。


 現代日本を舞台にダンジョン攻略もの第二巻。ちなみに全三巻予定のようなので今回は中巻にあたる。ダンジョン攻略ものといっても派手な冒険やバトルが描かれているわけではなく、かといって人間関係に劇的な動きがあるわけでもなく、多数の探索者や、あるいはダンジョンで得られた戦利品を買い取る商社側の人間、あるいはダンジョン攻略とは全く関係ないけど探索者と接点がある一般人の視点など、複数の視点から描いた特殊な日常ものといった印象の作品。今回は十二月に起こった出来事の話。あと書き下ろし短編「祭典の前夜祭」収録。「祭典の前夜祭」はやや恋愛色が強めかな。
 感想