エマ(9)

エマ 9巻 (BEAM COMIX)

エマ 9巻 (BEAM COMIX)

 表紙からもわかるとおりメルダース家組のエピソードが多めの第9巻。「エーリヒとテオ」「歌の翼に乗せて」「友情」「ふたりでお買いもの」「三人の歌手(前編・後編)」収録。「エーリヒとテオ」はどちらかというとテオの方が主役な感じ。テオの視点から見た森の描写がきれいだった。「歌の翼に乗せて」はあると思ったドロテア&ヴィルヘルム夫妻の話。本編でも素っ裸だったことがあるドロテアだけど、ひょっとしてエロ担当なのか(笑) それにしてもヴィルヘルムってもっと上の年齢かと思ってたのだけど意外と若いのね。「友情」はふたりの少年の出会いがなんとも微笑ましいなあ。「ふたりでお買いもの」はポリーとアルマというちょっと珍しい組み合わせのお買い物エピソード。いまだ個別エピソードのないアデーレやハンスやマリアの個別エピソードも見てみたい。アデーレなんかは今でこそ優秀だけど、実は昔はやんちゃしてたんじゃないかと想像しているのだが。「三人の歌手(前編・後編)」はあとがきでも語られている通り番外にも程があるって感じですな。裏面の帯を見なければ本編のどことつながりがあるのかまったくわからなかっただろうし(笑) このエピソードで出てくる新たなメイド・アメリアと主人のルイーズ様がすっごい良かった。これだけで終わりとはもったいないなあ。本編とはかなりつながりの薄い番外編だけど、この話から判断すると次の作品にも期待できそう。番外編も残り一冊だそうだし、次の作品の予定はどうなっているのか気になるところ。