バニラ A sweet partner

バニラ A sweet partner (スーパーダッシュ文庫)

バニラ A sweet partner (スーパーダッシュ文庫)

 なんだか微妙に読みづらくて途中で読書中断。けど、いちおう最後の方まで軽く目は通してみたので雑感。もともとはただの小娘だったはずなのに狙撃による殺害という難易度の高そうな方法で成功を重ねていたり、初めての銃撃戦もなんだかんだで乗り越えられるのは、そのへんはお話だからねとスルーできるレベルではあると思うけど、ご都合主義に思えた。とはいえ、少女ふたりの百合っぷりは丁寧に描かれていたし、刑事たちは渋くて良かった(特にP347の中谷の台詞はこの作品のテーマを表していて非常にお見事)。
(以下ネタバレ)
この手の作品だと最後少女ふたりは死んで終わりってパターンかなと思っていたのだけど、互いがより幸せになることを願い、これからを望んでつかまるという終わり方はなかなか良かった。ただ、いくら情状酌量の余地があり、未成年とはいえ、あれだけ人を殺して大きな騒動を起こしておいて最高で懲役十五年というのは甘いのでないかという気が(道徳的に許されないというのではなく、世の中そんな甘くねーよという意味で)。