戦嬢の交響曲(1)

戦嬢の交響曲1 (ファミ通文庫)

戦嬢の交響曲1 (ファミ通文庫)

 謎の化物を倒せるのは思春期の少女だけ、そんな少女たちが訓練する学校に何故か男なのに転校することになった主人公――という設定から想像するような嬉し恥ずかし学園ラブコメ的な要素はほとんどなく淡々と話が進んでしまって残念。そんな学校に転校していきなり化物と戦うための訓練をすることになったのに主人公はずいぶんあっさり順応してしまってどうも内面がわかりづらかった。バトルもただ単に刀を振り回しているだけという感じで面白味に欠けるし、火・水・土・風の属性の設定も何のためにあるのかわからないぐらいにいかせていなかったし、ツンなヒロインが最終的にはデレているのも(デレというほどではないが、あっさりほぐれ始めているというべきか)終盤急に主人公が強くなるのもご都合主義にしか見えなくていまいち。